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会社全体の活力として経営体質強化の大きな基盤

公開日:2009.05.15

森松工業(株)

〔ボイラ・ニュース2009年7月号掲載記事〕

 当社は1947年10月、岐阜県岐阜市において貯水タンクや圧力容器等の製造で創業を開始しました。以来、「水」という重要な資源の安定供給をテーマに、ビルやマンションの貯水タンクを始め水の確保が困難な場所での配水池、食品・化学・医療などの産業設備製品の提供を通じ、半世紀にわたり人々の暮らしと産業・経済の発展に貢献しています。また、今日では、タンクで培った加工技術が高く評価され、複雑な曲面加工が求められる航空機やロケットの部材加工も手がけています。このように多岐にわたる事業を展開しており、国内5工場と海外(中国)3工場における生産技術力と品質、価格、納期、サービス面で高い信頼と評価をいただいています。

 さて、当社がISO9001の認証を取得したのは1998年10月です。当時はバブル経済崩壊後の経済構造の急激な変革期にあり、また、政府が調達する際に企業にISOの認証を求めたことから、大手企業を中心にISOを認証取得することが大流行した時期でもありました。

 そのような中、当社が“勝ち組”としてさらに成長するためにISO認証取得が不可欠との気運が社内に高まり、1997年7月、キックオフ宣言し、1年後のゴールを目指して認証取得の活動をスタートしました。

 準備段階では、まず仕事の基本となる5S(整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)を日常の習慣付けとするために実施しました。いわゆる「社内環境の改善」です。このことが結果として、社員一人ひとりのISO認証取得の動機付け、意識付けとなりました。

 マニュアル作成にあたっては、現状の仕事の内容・流れ・仕組みを把握するため、手順書、帳票類、仕様書等を洗いざらいチェックし、現状のシステムと要求事項の照合確認により、不足している部分を補いつつ自社の背丈に合った形で標準化するという方法をとりました。一からスタートする気持ちで全員が取り組んだ結果、自社に適合したマニュアルとなりました。

 社員教育については、各部門ごとに作成したマニュアルを用いて、「ISOとは」に始まる基本から精力的に行いました。また、毎日朝礼時には「品質方針」を唱和するなどして理解に努めました。通常の業務をこなしながらシステムを立ち上げる必要があり、推進メンバーの調整が難しく、全スタッフ同一進行とはいかなかった点や教育が空回りすることがあった点など苦労はありましたが、内部監査を通じてフォローしながら社員へ品質マネジメントシステム(QMS)を浸透をさせていきました。このISO9001認証取得への取り組みが全社員に浸透・定着し、今も社全体の活力として、経営体質強化の大きな基盤となっています。

 今回、当社のISO9001認証取得に関しての社内での取り組み内容の一端を披露させていただきましたが、さらに、ISOの8原則で足もとを照らし、継続的にQMSの改善活動(パフォーマンス改善)に取り組み、社員のレベルアップ、品質のレベルアップが、お客様の最高の満足と信頼につながるよう、全社を挙げて努力していきたいと思います。

 最後に、(社)日本ボイラ協会をはじめ、関係者の皆様にこの誌面を借りてお礼を申し上げる次第です。