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社内不適合および顧客苦情が大幅に減少

公開日:2008.11.15

(株)髙尾鉄工所

〔ボイラ・ニュース2008年11月号掲載記事〕

 当社は、主に炉筒煙管ボイラーの設計・製造・販売をしているメーカで、今年で創業100年を迎えます。炉筒煙管ボイラー以外では、煙管式廃熱ボイラー、水管式廃熱ボイラー、蒸気発生器、アキュムレータ、各種圧力容器、真空温水器、各種熱交換器、公害防止用装置等の設計・製造・販売と、これらの関連工事も行っています。

 1949年に労働省(現厚生労働省)から全溶接特殊ボイラーの製造許可を取得し、1954年に当社ブランド名「FTボイラ」である炉筒煙管ボイラーを開発しました。それ以降、立形炉筒煙管ボイラー(FTVボイラ)、地域冷暖房用の超大形ツイン炉筒煙管ボイラー(FTE─・ボイラ)、ボイラー技士免許不要の炉筒煙管小規模ボイラー(SFTスモールボイラ)などを開発してきました。

 当社は、1996年10月からISO9001の取得を目指して活動を開始し、その準備段階として講習会、説明会への参加、あるいは既にISO9001を取得している企業を訪問して情報収集を行いました。そして、1999年4月に認証取得事務局を設け、同年6月にプロジェクトチームを結成し、取得推進会議の開催を重ね品質マニュアルを制定するに至りました。

 2000年10月、(社)日本ボイラ協会品質システム審査センターの予備審査、2001年1月の本審査により、同年3月に取得いたしました。また、ISO9001の2000年版についても2003年6月に取得して、今年6月には第6回サーベイランスを受けたところです。

 ISO9001を取得して以来、マネジメントレビューを上期・下期の年2回実施していますが、この中で不適合および苦情のすべての事象について、「顧客に迷惑をかけない」、また、「コストダウンを図るためにも二度と同様のミスを発生させない」ことを目標に発生原因、再発防止対策などを品質管理委員全員で討議してきました。

 当社の場合は、顧客に引渡す前の不具合を「不適合」とし、発生部署別、発生部位、発生原因などを分析し、再発防止対策を検討しています。また、顧客に引渡し後の不具合を「苦情」として取り扱い、同様に分析し、再発防止対策を検討しています。これらの結果を本社の各部署および各地方事務所に回覧するとともに、ミーティングによる社内コミュニケーションを図り、品質方針である「お客様に満足して使用される安全な製品作りに徹しよう」に向け、ISO活動を実施しています。

 以前は、不適合および苦情の処置や対策等は、ごく一部の関係者や特定部署のみで対応していたため、全社員の問題としての意識に欠け、時々同様のミスを繰り返していました。しかし、ISO9001を取得してからは徐々に効果があらわれ、不適合および苦情の発生件数は減少傾向となり、今年度はISO9001取得当初と比較すると大幅に減少しました。

 今後も、品質方針および年度別社長方針を達成するための各部署別の部長方針、担当者活動計画書に基づくISO9001の推進、内部監査の充実や顧客満足度調査など、ISO9001を軸にした活動を行い、さらなる企業の発展をと考えています。