水圧検査の受検
- 水圧検査の受検
水圧試験の受験
依頼による水圧試験は、法令による検査が義務付けられていない容器等について、その強度を確認するために、申込者の依頼に応じて水圧試験を行うもので、お申込みから試験までの流れは次のとおりです。(おおよそは、個別検定のお申込みと同じ流れです。)
※ボイラー、第一種圧力容器、小型ボイラー、小型圧力容器、第二種圧力容器及び他の法規で検査が義務付けられている圧力容器などは、お申込みできませんのでご注意下さい。
水圧試験の流れ
1.水圧試験のお申込みについて
(1)提出していただく書類
以下の申込書類等を綴り込んで、提出して下さい。
- 水圧試験申込書
- 水圧試験証明書(容器等のスペックを書き込んで下さい。)
※申込書及び証明書の様式のダウンロードができます。→こちら - 設計仕様書
- 必要に応じてフローシート等
- 強度計算書(安全弁等の吹出し量の計算を含む)
- 容器の構造及び溶接の詳細を示す図面(安全弁等の構造図も含む)
- 材料証明書(ミルシート)
(2)お申込みにあたっての留意事項
- 申込書類は図面を除きすべてA4版を使用して下さい。
- 申込書類の部数は容器1基について、当協会控用と申込者への返却用の2部を提出して下さい。
ただし、同一型式(水圧試験申込書の記載内容並びに容器等の構造及び用途等が全く同じもの)の容器等を、同一試験予定日で2基以上お申込みされる場合、当協会控用1部と受験する基数分の申込者への返却用を提出して下さい。
例:同一型式の容器等を同一日に7基受験する場合、当協会控用1部、お申込者への返却用7部、合計8部
2.申込書類の審査
容器等が適正な規格、基準により製造されているか等を確認し、水圧試験が安全に行えるかを申込書類によりチェックします。
特に初めて受験する型式の場合などは、この書類審査に時間がかかりますので、十分な日数の余裕をもってお申込み下さい。
(詳しくは最寄りの検査事務所にお問い合わせ下さい。)
3.水圧等の試験の実施
容器等ごとに個別に材料検査、外観検査、水圧試験、ただし場合によっては、気圧試験(以下「試験」という。)を実施し、申込書類どおり、製造されているか、漏れ、変形等がないかを確認いたします。
なお、試験を適切かつ円滑に行うため、試験を受けられる事業場の方などに立会いをお願いいたしております。
また、適正な試験が実施できない又は試験員もしくは立会い者等の安全確保ができないと試験員が判断した場合は、改善されるまで、試験を中断させていただくことがございますので、試験のご準備にあたっては、次のことにご留意下さい。
<<試験の実施に際しご留意いただく事項>>
(1)試験の準備について
- 水圧等試験の準備を行って下さい。
- 試験場所については、容器等の周辺のスペースを十分確保し、試験員が見やすい位置に容器等を置いて下さい。
また、試験のための作業場所が高所になる場合は、墜落、転落等の危険防止のための足場等をご用意して下さい。 - 試験時に使用する手持ち電灯は、ガード付きのものとし、電線はキャブタイヤケーブル又はこれと同等以上の絶縁性能及び強度を有するものを使用するとともに、電源には感電防止用漏電遮断器を取り付けて下さい
(2)試験について
- 試験の圧力は、ご依頼の試験圧力とします。
ただし、適正な規格、基準で確認された安全な試験圧力に限ります。 - 試験は、原則として水圧で行いますが、大型の容器等で水を満たすのに適当で無い場合は、水圧試験に代えて気圧試験を実施いたします。
その場合、試験員、周辺の安全をより確保するため、以下のことが条件となります。
ア.水圧試験が実施できない「気圧試験による理由書」を提出していただくこと。
イ.原則としてボイラー溶接士が、その容器等の溶接を実施すること。
ウ.胴等の長手継手の溶接線の全長の20%以上の長さについて、放射線透過試験を実施して合格していること。 - 試験に用いる圧力計は、機能が正確なもので、目盛盤の大きさ、指度が適切なもの(例えば、圧力計の目盛盤の最大指度が試験圧力の1.5倍~3倍のもの)を用意し、試験員が見やすい位置に取り付けて下さい。
- 試験に用いる閉止板、フランジ締付けボルト等は十分な強度を有するものを使用して下さい。
- 水圧又は気圧は、特に指定が無い場合、少なくとも試験開始10分前に所定の圧力まで加圧保持しておいて下さい。
なお、気温の変化による圧力の上昇、下降に注意して下さい。 - 試験の後の減圧に際しては、危険のないように注意して下さい。
- 溶接継手、補強部分、その他強度上重要な部分は十分に目視できるようにしておいて下さい。
- 容器等に外装又は塗装は行わないで下さい。(外表面に付着した水分、油分、汚れ等は除去し、清掃しておいて下さい。)
4.刻印の打刻について
刻印は、本体、フランジ等に試験員が持参した刻印を直接打刻していただきます。
しかしながら、本体の板厚が薄いなど直接打刻することが困難な場合は、プレートに打刻し、そのプレートを本体に直接溶接する等、容易に取り外せない方法で取り付けていただきます。
数字の刻印(0~9)は必ずしも用意していただく必要はございませんが、刻印を用意していただく場合は、機械等検定規則様式第5号の備考の4に準じ、刻印の文字及び数字の大きさについては、『縦9mm、横7mmとし、文字及び数字の太さは0.5mm』としておりますので、ご注意下さい。
5.水圧試験証明書について
- ご提出いただいた各容器等の水圧試験証明書に所定の記載事項を記載し、押印したものを発行いたします。
- 水圧試験証明書の発行は、試験後、書類の修正等がない場合でも2週間程度かかります。
検査・検定についてのお問い合わせ
一般社団法人 日本ボイラ協会 検査部
〒105-0004
東京都港区新橋5丁目3番1号
TEL:03-5473-4512
FAX:03-5473-4567