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会長ご挨拶

ごあいさつ

日本ボイラ協会は、昭和21年の発足から70年以上に亘りボイラ・圧力容器の検査検定、教育出版および調査研究を行ってきました。検査検定や教育等の充実によってボイラ・圧力容器による事故は減ってきていますが、ひとたび事故が発生すれば大規模な災害になることは変わりありません。高温高圧装置の安全や省エネ等のプロ集団として認識されるに至ってきた協会が、最近では風力発電を含めた発電施設の安全管理審査も行うようになりました。またマネジメントシステムの認証に関しても、従来の品質管理に加え、安全衛生についても始めました。

一般社団法人日本ボイラ協会 会長 刑部 真弘

ボイラ・圧力容器というと蒸気機関車だけを連想する人も多いのですが、下記のように我々の生活を幅広く支えてくれています。

  1. お湯や暖房のような快適な温度を作ります。大量の熱を運ぶ蒸気は、緊急を要する工事現場でのコンクリート凍結防止にも使われました。
  2. 手術室や工場等で静電気による不具合等を避けるために適切な湿度を維持します。
  3. 食品工場等で蒸気による調理が行われています。重要な栄養素を壊さないように焼くこともできます。
  4. 機械部品、土壌や食品容器等の洗浄および滅菌・殺菌を行っています。
  5. 石油製品や飲料水、ウイスキー等を作成する重要な工程で使われます。
  6. 太陽や地熱タービン発電に必要な蒸気を発生させます。燃料電池に必要な水素を、超高圧貯蔵することにも使われます。

 さて、政府は再生可能エネルギーの主電源化を目指していますが、現状は太陽光発電の出力抑制が頻繁に行われています。我々の生活の中で、太陽光や風力等の不安定な出力を受け入れる態勢ができていないのが一因だと考えられます。これらは、火力や原子力のような単一の規格通りの出力をだすものではなく、一つ一つの出力が変動し個性を持っています。不安定な再エネを上手に使うには、最近の電気自動車に搭載されている高性能蓄電池とともに、家庭の給湯器や工場のボイラ等で熱として蓄える蓄熱制御が重要です。溶融塩や水バイナリー発電等の新たな蓄熱利用技術の展開も期待されています。さらに、水素に変換し圧力容器に蓄えることも行われるようになってきました。この熱や水素を蓄え使う技術として、ボイラ・圧力容器は重要です。

 協会を取り巻く環境は大きく変わりつつあります。これまで培った技術や経験を活かして、他の成長分野にどう活かすかが益々重要になってきました。今後登場するであろうIoTボイラから得られるビックデータを活用していくのも重要です。社会のニーズを的確に把握し,社会の信頼を得て,社会の要請に応えていくことを目指していきたいと思います。

2020年1月
一般社団法人日本ボイラ協会
会長 刑部 真弘